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「枯葉の中の青い炎」辻原登

1936年巨人に入団、沢村と並んでエースとなり 39年には42勝15敗、38完投という 不滅の大記録を残したスタルヒンは、 191センチの長身から投げ下ろすストレートが160キロ出ていたと言う。 戦後パシフィックリーグに復帰、いくつかの球団を転々とした後、 55年の9月にトンボユニオンズで日本プロ野球史上初の300勝を達成し、…
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「リピート」乾くるみ

 “食わず嫌い”と言えば 鯨の白身がパサパサして味がないから食えないとか、 海鼠がナメクジに似ているから食えないと云うことで、 JAZZが好きだからラテンを聞こうとしないとか 「オマエ、なんで紫色なんだ」と描いた絵を批判されて 紫色を使うのに躊躇する様になったことではないだろう。  何度も書いているがSFやファンタジーは…
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「高層の死角」森村誠一

 森村誠一を読んでみようと思ったのは、エッセイ集「作家の条件」 が印象に残り、一時期ベストセラーとなり、売れまくった話題の ミステリーを一読しておきたい気持ちが働いたからだし、海外の 作品だけがミステリーではない、国内にだって面白い本が沢山 あるんだ、と言うことを自分なりに証明したい気もあったからだ。 このクラスのベストセラー…
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「神楽坂ホン書き旅館」黒川鐘信

 日本映画が華やかだった昭和30年代頃からの ホン書き達の生々しい生態が興味一杯に繰り広げられる。  毘沙門天わきの路地を右に折れた閑静なたたずまいの中に、 ホン書き達が出入りした「和可菜」がある。 新宿区神楽坂四丁目七番地(別称・牛込、神楽坂)。  女将は小暮実千代の付き人をしていた妹の和田敏子。 花柳界、映画界、…
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「あれも嫌い これも好き」  佐野洋子

「蝶は愛し、ゴキブリを憎んでいいのだろうか。(中略) しかし人間である私はでかい奴をつかまえると、 ヤッタゼと思うのです。」 「次に生まれる時はゴキブリでもいいが、(中略) とてもシンプルな生涯のような気がする。 やっぱり、人間で死ぬのが一番長く苦しい一生のような気がします。」 「私も出来ることなら、便所の板をふみ…
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「神も仏もありませぬ」 佐野洋子

 子供の頃、家で飼っていた十数羽の鶏の雛が何者かに食われ、 がっかりしていたら、口の端に羽毛を付けた泥棒猫が 「もっとほしい」と顔を出した。 ギョッとした。 以来どうしても猫を好きになれない。 好きな作家の本でも「猫」と付けば読まなかった。 ところが佐野洋子のエッセイは読んでしまったのである。 「フツーに死ぬ」がそのタイト…
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「死刑長寿」 野坂昭如

 死刑確定囚で明治16年生まれ。 118歳の男が収獄されている。 日本で一番の長生き。 1メートル68センチ 56、3キロ、 明治生まれにしては大柄、 背筋も伸びて歳には見えない。 「きんさんぎんさんは数え百にしちゃ老けてたなあ」  面会一度について、茶碗酒一杯、 ひっきりなしにくゆらす煙草。 幕末から戦前まで…
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「フロスト日和」 R・D・ウイングフィールド 

 肌寒い秋、イギリスの地方都市デントンの町では、 連続婦女暴行魔が悪行の限りを尽くし、 市内の公衆便所には浮浪者の死体が小便の海に浮かぶ。 そして老人のひき逃げetc。  登場するは、むさくるしいなりの警官フロスト。 <ジャック・フロスト警部>犯罪捜査部の警部。 着古したテカテカのスーツにプレスの利いていないズボンをはき…
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「東京物語」 奥田英朗 

 「単に会話を積み重ねた青春物」と思いきや、 第五章「彼女のハイヒール」に来て俄然面白くなる。  ひょんな事で見合いをさせられる羽目になった 二人の掛け合い漫才が、三枝の新作落語より愉快である。 もしかして奥田英朗の真骨頂はこの 「日常的会話」にあるのではないか。 人の気持ちが優先し、ストーリーはさして気にしていない風…
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「武蔵丸」車谷長吉

「武蔵丸」が文庫本になったので買ってきたのだが、 これは「白痴群」の改題だった。 再読もまたよし面白く読ませてもらった。 車谷さんは「あッ」と言う。 もちろん主人公が「あッ」と思うのだけど、 読んでいるこっちも「あッ」となって、 首筋から背中にかけて鳥肌が立つ様な瞬間がある。 自分の恥部を知られた様な不安な気持ちになる…
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