テーマ:レビュー

『おとなのけんか』

子供のケンカの和解のはずが、いつしか、言いたい放題の罵り合いになる二組の夫婦の会話が、日頃の不満のはけ口に発展するシリアス・コメディー。小道具の携帯とウイスキーの使い方が実に上手い。 『おとなのけんか』( 2011年 フランス・ドイツ・ポーランド・スペイン) 監督 ロマン・ポランスキー 出演者 ジョディ…
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『隠し剣 鬼の爪』

藤沢周平はかなりまとめて読んだ時期があったが、内容はほとんど忘れた。 この映画は藤沢周平の中でも少ない部類の剣豪ものであり興味つきないが藤沢周平というより山田洋次の時代劇のなかの一作品。 ほぼ『男はつらいよ』シリーズの監督としての印象が強すぎるが、『たそがれ清兵衛』『武士の一分』などこの分野でも大御所なのだ。たまたま「母べえ」を…
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『母べえ』 共謀罪が強行採決された今こそ必見 シネマノカンソウ

吉永小百合は大女優だけどなぜか役柄にしっくりしないまま話に引き込まれていく。山田洋次監督の「戦争の悲惨」は空襲や戦闘シーンではなく、市井の人の惜別と怒りを真正面から描いて心打たれる。 浅野忠信が吉永の夫の教え子の立場で、話のつなぎ役として絶妙な立ち回りを演じ、志田未来と佐藤未来の姉妹役が役にはまっている。人の優しさに涙が出て仕方が…
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『セッション』 叩いて競わせ絶対におだてない  シネマノカンソウ

叩いて競わせ絶対におだてない。ドラムスは正確なリズムが生命だが、それ以上にジャム・セッションを作り上げる魂のようなものが必要だ。 この映画ではトリオでもクインテットでもなく、全米一の音楽学校の授業だからのビッグバンド形式をとっている。 ジャズ・ドラムスのセッションには主奏者と副奏者を置き、副が2人になることもある…
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『戦火のナージャ』 戦争の悲惨と父娘の恩愛を描く  シネマノカンソウ

ソ連軍の元師団長コトフ大佐は、 政治犯で処刑されたはずだったが、 同志スターリンは陰湿な嗅覚から、 付き合いのあった諜報員ドミートリに彼を探し出せと命じる。 静と動。 戦闘と骸。 遠景とクローズアップ。 明と暗。 美しい映像を通してし、 戦火に翻弄される父娘の恩愛を描く。 ファシズム・ドイツがソ連に侵攻する所から始…
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『招かれざる客』 差別を乗り越えるもの シネマノカンソウ

肌の違いに寛容な家庭の娘が、有色人種の彼を連れて実家に帰り、結婚の許諾を求める。 彼の母親が彼女の父親に独白 「年を取るとなぜ男の人は忘れてしまうの?若い2人はお互いを必要としています。生きるのに空気が必要なように。 2人を見れば分かります。 でも、あなたも主人も目が見えないのかしら。問題ばかり見てるから、2人の気持…
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『切腹』 モノクロ画面が美しくも悲しい傑作 シネマノカンソウ

関ヶ原後、主君を失い仕事がなくなった武士は、狭い庭を耕したり手内職で食いつなぐしかなかったが、食うに困った家庭を持ち侍の貧困は悲惨を極めた。 そこで現れたのが「切腹稼業」 玄関先に現れては「切腹のためお庭拝借」と申し出で、汚されたくない上屋敷側が金子を握らせて追い払うという稼業が流行った。 話は、傘張りをする父と身重の妻を持つ侍…
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『スラムドッグ$ミリオネア』 スラムの残酷と美しい俯瞰図 シネマノカンソウ

2000万ルピーのテレビクイズ番組「クイズ・ミリオネラ」に挑戦し、みるみるうちに満額獲得に迫るスラム育ちの少年。 しかし、幸運が重なったからといって正解が続けられるはずがなく、警察に突き出される。 「インチキのカラクリは何だ?」 ここからスラムの残酷な実態と、生きざるを得ない子供たちの実態を、美しい俯瞰カメラがあばきだす。 赤…
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『ブリッジ・オブ・スパイ』スパイは物なのか人格なのか シネマノカンソウ

国を背負ったスパイというのは、単なる物なのか人なのか、最先端の戦士なのか。捕虜になったスパイは、情報を沢山持っているから奪い返さなくてはならないが、相手側も、吐いてしまわない以上放免するはずがなく、八方塞がりの中で、駆け引きの仲介役に民間人が指名される。 ただ、一介の民間弁護士(トム・ハンクス)が、スパイ交換と同時に、民間の青年も…
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『レヴェナント: 蘇えりし者』 這いずり回るディカプリオ シネマノカンソウ

ディカプリオが アカデミー主演男優賞を 初受賞したという先入観は 持たない方がいい 何しろディカプリオは 熊に襲われ満身創痍 苦悩の呻きをあげながら ただ寝転び這いずり回る だけなのだから しかし やがて分かる野獣の様な生命力 瀕死の重傷を負いながら …
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『紙の月』 シネマノカンソウ

世の中、一見いいことを装ってるが、みんな嘘なんじゃないか。 「偽物だから壊したって、壊れたっていい。そう思ったら体が軽くなって、なんでも出来る」公金横領の女性銀行員が吐露した叫びは、為政者達への皮肉にも聞こえる。こころの解放を迫る映画だ。 宮沢りえと小林聡美に、繊細な目の表情でこころの動きを表現させた、日本映画では珍しい…
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『シン・ゴジラ』 世相を揶揄した痛快な作品 シネマノカンソウ

「ゴジラ」はアメリカ版を含めて、いろいろ見てきたが、存在感といい怖さといい存分に楽しめる映画になっています。 それと共に、世相を揶揄した痛快な映画ということもできます。 やたらと会議を開きたがり、出世欲に凝り固まった政治家のいやらしさ。有識者会議という形だけのパフォーマンス。アメリカの属国にすがりつくくせに頼りに…
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『扉をたたく人』 涙を誘う音楽の力と移民の不条理

そっと人に寄り添う作り手の優しい眼差しが熱い。 つれあいを亡くした老教授リチャード・ジェンキンスは音楽が唯一の趣味で、過去に4人のピアノレッスンを受けていたが今の先生に「その年で楽器をマスターするのは無理です。ピアノを手放すなら私に譲ってください」と最後通告を受け、気が滅入るばかりだった。 そんな彼がNYの学会に…
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「ギルバート・ブレイク』

オレん家には、浜に打ち上げられた鯨が居て家から出られない」崩れ落ちそうな木造屋に生息する、哀れを誘う、絶望した母親と知恵遅れの弟(レオナルド・ディカプリオ)から離れられない5人家族の長男(ジョニー・デップ)。世の下層で息を潜めて暮らす人達は、重たい人生を抱え、身動きが取れない。 希望といえば辛い別れしかないのだろうか。終わ…
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『コードネーム U.N.C.L.E.』

集団的自衛権の行使が 政府の憲法解釈変更で決まり 俄かに海外での戦争参加が現実的なものになった今 自衛隊員の不足を (アメリカのように)経済的徴兵制で補おうとする噂がもっぱらです つまりブラックや非正規で働く 奨学金がなかなか返せない優秀な若者を 返金免除を条件に入隊して頂こうという訳だ さてスパイの世界ではどうだろ…
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『ミケランジェロ・プロジェクト』

映画『FOUJITA』では 藤田嗣治が 庭に掘った窪地で自分の絵を全部燃やしてしまう場面はなかったが この映画では ナチスが略奪した大量の現代絵画を火炎放射器で焼き尽くすショッキングなシーンがあり忘れられない 昨今のイスラム国(池澤夏樹さんはISともアイシルとも呼ばない)による古代遺跡爆破には 心底から怒りを感じ 映画を見…
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