内田百閒著『続百鬼園随筆』

本を読んでいて、ふと過ぎ去った情景や

当時の人のことを思い浮かべてページが進まずに困ることがある。

とくに中学生時代の事はしばしば脳裏に浮かぶ。

親友というほどの付き合い方をしたわけではないが、

幾人かの友人が人生の一時期に、浅からずかかわっていたことを思い出す。

吉川英治の宮本武蔵を全巻読破したというやつ。

休憩時間にはいつも世界地図を飽きることなく眺めていたやつ。

校庭に二人で巨大ヌードを描いたやつなどが鮮やかによみがえってくる。

それでも高等学校に分かれて進学すると自然に疎遠になってしまった。

当時の事を思い出すと活字を追っていても頭に入って来ず、

元に戻って読んでも頭に入らないことはしょっちゅうだ。

内田百閒が二十代初めに友人を亡くし

「堀野が死んで仕舞った」「とうとう死んで仕舞った」と書いた

『続百鬼園随筆』新潮文庫の「鶏蘇仏」や「破軍星」の

せつなく悲しいエッセイを読むとあんなやつ達の事が思い出される。

今頃どうしているだろうか。鬼籍に入った人もいるかもしれない。






ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック