「まほろ駅前多田便利軒」に転がり込んだ行天

タダで請け負うのではないのに『多田便利軒』。

などとひやかしながら、

真面目な便利屋・多田啓介のところへ、

ずうずうしく転がり込んで来た「ギョーテン」こと行天晴彦は

裸足に健康サンダルという風体と喋らないのがトレ-ドマーク。

仕事を辞めてアパートを引き払い、

貯めた金は全部奥さんだった人にやってしまって一文無し。

便利屋の仕事に付いて来て、うっとうしいったらありゃしないが、

いつの間にか住みついてしまったのには訳がある。

「小指」

からませた小指ではない。

高校時代に落としたことのある「右手の小指」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

居候・行天のアクの強さをもっと前面に出せば

より面白い読み物になった気がする。

ただ、行天はやたらと煙草をふかす。

『やむなく座った喫煙車輌。

休憩所と思って入ってしまった喫煙所。

ラーメンをすすっている時に流れてくる紫煙』

など、煙草を止めたものにムッとする瞬間がよみがえる。

行間から湧き出すヤニの匂いに辟易しながら、

読まずにおれない行天と多田の掛け合いに

煙草嫌いもついつい引き込まれてしまう。


三浦しをん著「まほろ駅前多田便利軒」 









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  • 三浦しをんの「まほろ駅前多田便利軒」を読む!

    Excerpt: 三浦しをんの「まほろ駅前多田便利軒」は、第135回直木賞受賞作です。直木賞発表時に、2006年9月号の「オール讀物」誌上でその一部を読みました。「オール讀物」の都合上、「まほろ駅前多田便利軒」は6篇中.. Weblog: とんとん・にっき racked: 2007-05-23 18:33