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zoom RSS 『モンパルナスの灯』

<<   作成日時 : 2008/05/18 16:06   >>

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ジャンヌの後追いシーンはなかった。
そして、ジャンヌ役は以外にもアヌーク・エーメだった。

アンディ・ガルシアの近作『モディリアーニ 真実の愛』
エルザ・ジルベスタインが脳裏に残っているからかもしれないが、
研ぎ澄まされた大人の女性という印象のアヌーク・エーメでは
夢を追う一途な売れない画家、
モディリアニ=ジェラール・フィリップの相手になり切れない気がしたからだ。

しかし、
ストーリーが展開して行くにしたがって存在感が確かなものになって行き、
じっと見つめる大きな瞳はまさに画学生・ジャンヌになった。
着の身着のままのジャンヌが、
モディリアニを追って南仏ニースに来る石畳の坂道のシーンから後は、
ことさらに美しく悲しい。

ジャック・ベッケルの『モンパルナスの灯』(1958)
裕福な家庭を投げ捨て、モディリアニの安アパートに
転がり込んできた画学生・ジャンヌにひもじい思いをさせたくないと、
描きなぐった紙切れを小脇に
「クロッキーはいかが、一枚5フランです・・」
と居酒屋の椅子の間をふらつくモディリアの姿で頂点に達する。

彼の理解者は絵はがきを作って糊口をしのぐジャンヌしかいなかった。
いや、
彼の個展を開いた画廊の女主人をはじめ、いい絵だと認める画商はいたのに、
死体のヤミ商人はそれらをことごとく妨害し、
画家が死んで行くのをハイエナのように狙っていたのだ。

そして、モディが行き倒れになったのを知らないジャンヌの頬を
札束でひっぱたくように、ごっそり絵を買いあさる理不尽さが
ジャンヌの後追いより哀れをさそった。

白黒の静かな画面にパリとニースの裏町。
ジェラール・フィリップの名演技と相まって
つい最近の出来事のように錯覚させる名画だった。




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