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<<   作成日時 : 2006/02/13 22:01   >>

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 今なお際限なく続くテロの残虐。生きて来た者が一瞬にして死体となる空しさ。報復が報復を呼び殺戮の成果を誇示するテロ。空爆だって同じだ。

 目線を下げたカメラ、モノトーンのドキュメンタリータッチで鮮やかに描いたサスペンス・アクション。陰鬱な暗殺者を好演するエリック・バナに感情移入するほど気分が滅入ってくる。
親の功労をヨイショし、若者の義憤を利用して暗殺者に仕立て上げ、金以外は全く援助しない「無かった者」にされたあげく切り捨てられるのは国家優先のスパイと同じ。親の敵を求めて全国行脚、死んでいった武家時代もあった。関係ないか。

 そして家族を持つテロリストはいつ襲ってくるか分からない恐怖に心を病んでゆく。第一次大戦のガスと塹壕、ベトナムのジャングル、アフガン・イラクの近代兵器と自爆テロ。劣化ウラン。戦場から帰った兵士に平穏な日常はおとずれない。

 とはいえ平和であるべきミュンヘンオリンピックの選手村で、11人もの自国の若者の命が無惨に奪われて「ああそうですか」ではすまないだろう。だからこんな長くて短い映画ができた。

 今回のワンシーンは、小部隊でテロ3人が女としけ込むアパートに踏み込み、撤退時に相手ガード部隊ともみくちゃになるまでの、夜の市街戦だろう。
ハッと顔が合い「パン!」と短銃の乾いた音がする絶妙な間と、空気を切り裂く鉛の滑空音。スピルバーグならではの熟練した手腕が緊張した場面の臨場感を盛り上げるベストシーンだった。これだけで1800円х1/2の価値はある。


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コメント(1件)

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お邪魔します!
実に 『ミリオンダラー・ベイビー』
以来の同じ映画絶賛(笑)。
mokkuさんは、
いくつぐらいのときにこの事件を?
俺はまだお袋の腕のなか2ヵ月目でした。

イスラエルのテロリストが、
“ユダヤ教徒である”という以外に
定義のないユダヤの概念に翻弄されて
身も心もボロボロになってゆく・・・。
ユダヤ人のスピルバーグが
ユダヤ支配のハリウッドでこれを作った
その勇気に打ちのめされました。
(若干の作家的迷いもうかがえますが)

ぜひぜひ、『ホテル・ルワンダ』
も観てほしいと思います。
栗本 東樹
2006/02/17 02:23

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